あじさい便り、

気になる日々の出来事、あららな体験をを語ります

IKEAに行った原始人

 ぼくは一人暮らしをしていた時がある。一人暮らしは初めてであり、部屋は何もなかった。僕はいち早く快適な暮らしがしたく、インテリア特集や家具屋さんのホームページをよく見ていた。どうやら僕は北欧系のインテリアが好きらしい。そこで大学生でも何とか手が出せる北欧系の家具が多いIKEAにいくことになった。
 僕が行ったIKEAは立川にあるお店だ。IKEAへは友人に車を出してもらいむかった。買おうと思っていたのは机と椅子。机はパソコンを置いたり、テレビを置いたりしたかったので大きいサイズのもので、カラーリングは北欧系インテリアによくある温かみのあるブラウンだった。椅子は特にこだわりはなかった。
 IKEAに着くなり友人はウンコしたくなったらしい、尻を抑えてトイレへ向かった。僕は一人で未開の地を行かねばならなくなった。
 IKEAは想像以上にスケールが大きい。今までニトリでしか家具を買ってこなかった私はエレベーターの大きさに驚いた。さながら初めて火を見る原始人である。
 IKEAは倉庫フロアとものを実際に見て回り、欲しいものを探す展示品エリアに分かれている。まずそれも知らない原始人は倉庫フロアで探す愚行を犯し、「この中から探すのか、、、」と一人で意気消沈していた。どうしようもなかったのでもう出し切っているだろう友人に助けを求めた。友人は適応能力の高い現代人であるため、愚行を犯すことなく家具観覧を楽しんでいた。
 原始人の救助に来た友人は僕を見るなり「たぶん、目当てのもの見つかったよ」と言った。何と仕事のできるやつなんだ、「もし企業したら真っ先に雇おう」おそらく今人生ではやらないだろう計画を立てた。
 そして、友人に連れられて、目当てのものがある場所に行った。全然違った。確かに机ではあるがまずカラーが違う。彼を雇う計画は頓挫した。
 まぁそんなこんなで探し回るがなかなか目当ての机は見当たらない。夜遅くに来てたため、もう時間がなかった。この機会を逃したらおそらくもう1ヶ月は机と椅子なし生活だ。僕は妥協し彼が最初に示した机と椅子を捜しに倉庫フロアに行った。ここまでのことを計算してたなら友人はやはりできる男だ。倉庫フロアで机と椅子を見つけ、レジに向かい購入した。まぁ妥協したとはいえ、そこそこは満足だった。買った品物をカートに入れ車に向かった。その途中、カートに乗っかり「フゥ〜〜」と言いながら駐車場を駆け抜ける友人を見てこいつも原始人だと思った。